詳細なキャッシュフロー計算が不動産投資成功の鍵
不動産投資は現在最も注目されている投資方法と言ってもよいため、それまで不動産業界とは無縁の生活を送ってきたという人も多く参入をしてきています。
これは不動産投資が他の金融投資と比較して安全性が高いということが理由なのですが、実際のところ成功・失敗ということで判断するならそれほど勝率の良い投資方法というわけではないのが現状です。
ただしそこで勘違いをしてもらいたくないのが、FXや先物取引などのように運の要素が多い投資方法と同じというわけでもないという点です。
不動産投資が比較的安全な投資法と言われるのは、事前にしっかりシミュレーションをしておけば定期的な収支を把握することができるからです。
言い換えるならば全く運任せで思いつきの投資をするならば、それはギャンブル感覚で行う金融投資とほとんど変わりがありません。
着実に不動産投資で利益を出して行きたいなら、最低限年間のキャッシュフロー計算の方法くらいはできるようになっておきたいところです。
不動産での年間キャッシュフロー計算の方法の基本は、「年間家賃収入-(年間必要経費+年間ローンの返済額)=収支額」という式を常に記録していくということです。
さらに不動産の場合、その資産価値は時間とともに下落していくので「年間家賃収入-年間必要経費-減価償却費=不動産所得」という式も意識しておく必要があります。
定年前で他に仕事を持っている人ならば「不動産所得+給与所得=所得合計」としてそこから所得税の還付金の計算をしていきます。
まとめて言えば、投資用不動産を管理する時には以下の3つを常に把握しておくことが重要になります。
1.不動産運営でいくら利益が出ているか(orマイナスか)
2.現在所有している不動産の資産価値はいくらか
3.自分自身の年間所得は合算していくらになるか
この3つのうちどれが欠けていても正確なキャッシュフロー計算をしていることにならず、結果的に正しく資産状況を把握することができません。
キャッシュフロー計算はExcelで
一見面倒に思えるキャッシュフロー計算ですが、あらかじめExcelなどの表計算ソフトを使って数式を作っておけばあとは毎月の状況を入力するだけで年間の数値が自動的に計算されます。
Excelを使用する場合には、上記の計算をそれぞれの項目として入力していくだけでなく、購入時の物件の価格や資産価値、ローンの返済状況なども同時に入力していくと、その後数年の収支も予想しやすくなります。
現在では不動産投資初心者のためにあらかじめ入力しやすいテンプレートが提供されていたり、安価な経理ソフトに不動産収支用の項目があったりしますのでそうしたものを使用するというのもよい方法です。