不動産経営に欠かせない建築基準法の知識
不動産経営を始めるに当たり、経営ノウハウのみならず、賃貸物件である建物の建築関連知識が必要です。
土地探しや物件の購入、建築、リフォーム関連の法規定は専門的な知識で慣れないこともあり、難しい分野と言えます。
建築物に制限や規制をかける建築基準法に反すると建築が認められず、所有者の思惑通りに不動産運営ができないという事になります。
資格はいらない不動産経営
不動産投資を始めるのに、資格はいりませんので誰でも自由に始める事は可能です。
サラリーマンとして会社勤務を続けながら、副業として不動産賃貸を行い、順調に収益を上げている方も珍しくありません。
しかし、不動産経営に当たっては複数の法律が関連しており、検査や手続きを行う際に資格を持つ専門家が携わらなければいけないこともあります。
例を挙げれば、建物の設計や建築は、消防法あるいは建築基準法が関連してきますし、運営の開始後も定期検査が求められます。
このように、幾つかの場面でオーナー本人が有資格者でなくとも、運営に当たりプロの有資格者に依頼せざるを得ないことも少なくありません。
不動産賃貸運営に関連する建築基準法
不動産運営に関連する建築基準法の規定は複数ありますが、ここでは最も重要な基本的な規定を取り上げて説明します。
1.土地と建物の規模関連
都市計画法の規定により自治体が各地区の土地に用途地域を決めており、建築物の規模に制限が設けられます。
具体的には土地面積に対する建築物のウェイトをあらわす建ぺい率や土地面積に対する建築物の延床面積のウェイトをあらわす容積率がそれぞれ区域ごとに定められており、その制限内の建物でなくては、建築が認められません。
2.建物の高さに関する建築基準法
建築物の高さに関する規定もあり、部屋数等の希望からマンションで3階以上の建築物をたてるか、3階以下のアパートを建てるかは所有者の望み通りにはいかないケースがあります。
新たに建てる建築物は近隣住宅などへの日照や通風に大きく影響する理由から、斜線制限で高さに制限が決められます。
建物内部の間取りやデザインを所有者が好む理想の物件とすることは可能ですが、その希望に沿いつつ、建築基準法に合致した設計とするために、プロの建築士の力量が必要です。
不動産経営を始めるに当たりプロに相談
このように見てくると、不動産経営を始めるには資格を取る必要はありませんが、経営のノウハウや建築の知識が求められます。
ただし、法律の規定が関係する分野や高い専門性が求められる分野の知識は簡単に身に着くものではありません。
捕らぬ狸の皮算用とならぬように、必要に応じ、プロの知識を活用して、確実な運用計画を立てて不動産投資をするようにしなくてはいけません。